悪意をもつ自分と正義はどこにあるかとか/ID:INVADEDの感想
AmazonPrimeVideoのリンクがうまく貼れない……
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かなり散文的です。2020年の春か夏ぐらいのアーカイブ。
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▼ IDってなんだ
- シグムント・フロイトの「イドとエゴ」
- イド:衝動的殺意 ⇔ エゴ :自我 ⇔ Sエゴ:社会性
- さらに井戸が係っている
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- これ自分はたまたま少し調べたことのある内容だったからすぐ腑に落ちたけど、踏み込まない人に分からせる説明ではない気がする 難しい話だ
殺意を感知する「ミヅハジメ」を用いて、犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。そして「ミヅハジメ」のパイロットとして犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、事件を推理する名探偵・酒井戸。頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」の影を追っていく。
▼ 「(犯人を)殺したいと思ったわけじゃなくて、俺なら殺せると思ったから殺した」
- 理解できるけど認めがたい怖さ
- 例えば虫を殺すときそうだと思うのだけど、明言されると怖い
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- 自分の殺意に自覚的かどうか問題、かなり好きなポイント
- 墓掘り怖っ!!!!!!
- 閉鎖空間と窒息の演出、実写でもアニメでも漫画でも息を止めてしまうんだよな
▼ 「人が傷ついたり死んでいくところを見て楽しいか?」
- 楽しいわけあるか……………………
- 犯人たち、人が死ぬところを見てみたいに繋がっていくのか?
- 衝動的殺意≓好奇心なんだろうか
▼ ミステリ系を見ていると、犯人の感情に共感する
- 犯人たちのそれぞれの考えに情動的共感がつのる
- 倫理人道というか社会性として、犯人≒正常ではないとすると「犯人に共感する自分も正常ではないのか?」みたいな不安がやってくる
- ここで考える時間を取れているということは自分にも社会性がある…という安心感もある
理性的に動けないし、今生で探偵や警察を志さなくてよかった
▼ 純粋な好意で人を殺していたから殺意を検知できない!?
- ほんとか!?
- なんとなく理解できる知識もない
▼ 鳴瓢さんにもらい泣く
- 津田健次郎、本当に演技がうまい、苦しくなってしまう
- 内容を深く理解する前に、しんどい声だからしんどくなる
▼ 富久田 保津とかいうパンチの効きすぎる男
- 生きるの楽しいのか辛いのか分からないけど、死にたくはなさそう感をかなり出していて、おもしろい
- ちゃんと人間をやっている感じがする
- ウワーッ! おしっこ!
▼ 名探偵の3人
- 辛くて苦しいけど一生懸命生に生きてきた現実を選ぼうとする瞬間が無限に好きなので、井戸3人の幸せを願わずにいられない
- 後悔しない殺人を背負っているので、善悪を絡めて理解できるかとか、リアル知人として許容できるかとかは別の話になる
- 何においてもヴォルテール「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」
- 何かを断罪するためにこの物語を追いかけている訳ではない
▼ 「7は好きだけど7を好きな奴は嫌いかな」
- オシャレな嫌味だ
- これ一言で富久田の厭世的な感じが分かっておもしろい
- しかしこういう言い方を実際すると周りがムム…になると分かるぐらいの社会性はある
▼ 井戸≒人が抱える地獄と地獄の可視化
- イドは井戸で異土で、地獄だったかも知れない
- 生きているいろんな人のいろんな地獄があるけど、他人には見えない
- IDを見ていると、その辛さ、分かる! という形の一次的な救いが発生する
- 自分の中でうまく言語化できていない気持ち・考えに近しいものを当てはめてもらえる形の共感は、一次的な救いだと思う
- 自分が左脳インプットタイプだからかも分からんが
▼ 井戸≒地獄から出ようとし続けること
- 生きているあるいは死にたくない誰もがもつテーマ
- 今このとき、自力でも他力でも抵抗できない状態なら、助けてくれる何かを信じて井戸の底で耐えることも大事な決断で、間違いではないのだ、という形でカエルちゃんが肯定されたのは、かなり良い
- 望まない現状に抗い続けることが善だ! と正しさでまとめてしまいがちだけど、戦えない人には戦えない人のなりの闘争と恭順の時があり、その存在も認められる 救いだ
▼ ジョンウォーカーの考え方
- 己の中に善性を見いだせない≒怒られるので悪いことはしない≒「正義は外にある」
- すごい台詞だ
- 自分の知らない考え方だ めちゃくちゃ刺激的で良い(※善いではない)
- 自分は自分自身がやってはいけないと思うから人を殺すなどいかんと思うし、好奇心も敵意も自分で抑制できるけど、ジョンウォーカーは「怒られたら嫌」で自分を抑えている
- 衝動と自我と社会性の間に壁が一枚ない感じ、かなり怖いし、ままそういう人はいる
- そういう人の善し悪しは置いておいて、考え方はかなり知りたい
- 本堂町の「目的のためなら死んでもいい」という考え方も含めて、かなり人間という感じがする
- どんだけ語彙がないのか
- 理解できない登場人物がいるということは、自分の知らない、自分が思い浮かべられないことを考えられて、無いものを在るように構築して生み出せる人がいるということで、やはり人間が好きだなというところ
Original 不明
2021/07/29 加筆修正
衝撃に振り回されログ/バジリスク甲賀忍法帖の感想
2020年9月頃のアーカイブ。未校正の時系列順振り回されログです。
▼ ログ
- 一話からいっぱい人出てくるし死ぬのにどういう関係か分かる
- 序盤からスピードすごいし作画良いしいきなり悲しい、どうして……
この徳川家康 顎にキンのタマついてるみたいだな
- 一話のアレから二話のこの始まり、恋人同士が殺し合うオムニバスなのか? という錯覚がある
- それはそれで見たいけど…
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- 第7殺ァ!?!?! 兄様!?
- 第7殺 人肌地獄! てサブタイトルで笑ってたのに、とんでもねえ組み合わせになってきてオロオロする
- 必ず一対一に持ち込んで特性の相性有利不利バトルにしてくるの見やすくて良いな
- 全員互角だから相性の優位性で勝敗が決まるアプローチ、すべてがラスボス戦のようだ
- 蛍火のヤンデレ惨殺を見せた後に現れてしまった事前情報皆無の兄様、このあと正体バレて許さない許さないされそう
- 愛する人の回想が入ったほうが死ぬやつじゃないかな…
- 次回予告! 兄様の首に刺さってたじゃんか! 刃物が! 刺さってたじゃんかよ!
- 全国のぼんやりした様子だが信念は強く、アクションにも強い男や女を応援しています
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- うおおお予想外
- バレるの蛍火がキーですらなかった
- よくこんなひどい…色んな角度から人を傷つける展開を…
- 9話「帰ろう……」からの弦之助の圧が良すぎて何回も見た
- 「お胡夷も殺されたのか」と聞かれて返事しないのも…いい…空気が…張り詰めている
- 唯一戦いを望んでいない、和睦を信じてた弦之助と朧が、両陣営だれも叶わない相対する圧倒的パワーを持っていて、でも立場上殺し合いを選ばざるを得なくなっていく、この、すごい、自分はいまゼロ年代のアニメを見ている
- 近接バトルアクションを見たい自分、非日常NLを見たい自分、最悪お家騒動を見たい自分がすべて満たされる
- 第1殺を見て恋人同士殺し合いオムニバスとか最悪なこと言ったけどだいたい合ってるの嫌すぎるな
- 復讐の連鎖! 復讐の連鎖! 復讐の連鎖!
- よくも○○を〜お前こそ✕✕を〜の応酬ええなという気持ちになる
- これはよくない気持ちだ 最悪だ 殴りつけてくれ
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- 朧様がふつうの女の子すぎてどうして…かわいそう……そんなすぐに覚悟できん
- 愛する者よ死に候えっていうキャッチフレーズ良いな、殺さなければ生き残れないとかじゃない、全員死ぬまでが目的だし、感覚としてはクローズドサークルミステリ
- 安心しな……痛いのは一瞬だからよ……(武器を舐める)
- 夜叉丸のヤンチャなシーンは何遍あっても困りませんからね
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- このままでは全員失明してしまうのではありませんか?
- 人に殺意を向けたら自分に返ってきて死ぬシステム、愧死機構だな
- 注)愧死機構 きしきこう:『新世界より』に登場する遺伝子的な攻撃抑制機能
- 強制カウンターによって死ぬ弦之助様の目と、強制パージによって殺される朧様の目で互いを見たらどうなるのです?(矛盾商人)
- ここまできても分かりました! 殺し合いましょう! と言わず、それどころか自分から目を閉ざした朧、青色キャラのロールプレイをしっかり担っているな……
- 朧、非戦闘系&和解系&信じる系ヒロインだから、物語の世界に足をつけないタイプの視聴者には絶対嫌われるだろうな、ぐらいの想像はつく
- が、こういう人が最後にすごい秘策を出して敵方を殲滅し、本当にこれで良かったのかと自責に震えながら生きる選択をする瞬間とかは見たい
アルミン…?
- 朧が青だから弦之助様は伝統抗戦ガンガンいこうぜの赤なのかなと思いきや、黄色なんよな
- 黄色、太陽なので、希望がある!
- バジリスクの目の色!?!?!? 嘘だッ
- 黄色、太陽なので、希望がある!
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- 13話A、蛍火のあっけない悲しさと左衛門の怒りと畜生さが際だってしまった気がするけど、左衛門のメンタル十分にえぐってたんだな…と分かる演出で良かった
- 敵方もまた誰か想う人のために戦っていたのだを分からせたうえで「夜叉丸殺したし、蛍火を騙したし、蛍火を殺すのは自分しかいない」と流していくの、人の自責と忍のサイコパス人情が混じり合ってて眉間がシワシワになる
- わざわざ鼻毛の人に化けて行ったところを見ると、悪意9割自責1割という感じはあるけど
- 人は見たいものを都合良く見ることができるので……
- 天膳、序盤ラスボス…みたいなオーラ出してたのに、弦之助の目が据わってからというものの、ビビって焦って朧様を恫喝しまくる器の小さいデカ男と成り果ててしまったな
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- おい!!!!! 14話のあらすじで天膳死んどるが?
- 限りなく全員死ぬのは分かってるけど、あらすじでネタバレかまされると困る
- 天膳、死んだと思った!? 残念でした ~! って再登場だったのに… 朧様にいじわるするからまたしん…
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- バジリスクがもし少女漫画の世界線にあったら、朧様が小四郎の気持ちに気づいて弦之助を諦めて共に甲賀と戦うというのに(?)
- 辛いので幻覚も見る
- 弦之助がクズだったらさもありなんかも知れないのに、容姿は良いし情に厚いし仲間思いだし、基本的に人を信じるし、本当にいい男なんだよな
- 朧様といっしょに異世界に飛ばされて事なきを得て欲しい
- 辛いので幻覚も見る(サビ)
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- 小四郎、NTR力が強すぎる!
- 失明の活かし方が怖い!!!!
- 天膳生きてる!?
- 「見よ、豹馬」がめちゃくちゃかっこよくて興奮した
- 左衛門! 絶対に殺されるから残るのはやめろ!
- 豹馬VS小四郎からの流れ、見ているだけで人の尊厳がけなされていくのを感じる
- 左衛門と陽炎のせいでミスリードが捗る 本当は誰なんだお前
- 人は皆死ぬ 諸行無常
- 豹馬の、あなたを守る自分たちが全員死ぬまで悩み抜いたらいい、という独白、師匠として大人として弦之助を信じて見守ろうという情と、忍のふわふわ死生観を同時に感じて眉間に力が入る
- 天膳だけまったく共感させないような構成になってるのもなんか…アレだな…あざとい
- 第三勢力とかになりそうではある
- CVが速水なばかりに疑いの眼差しだけが濃厚になる
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- バジリスク、こうなって欲しい…という希望が一つも叶わないまま気づけば最終話だし、ついに両主人公による殺し合いが始まってしまった
- 天膳を200年も活かしているのは母親なんだろうなとは想像できたけど、できたけど、受け入れられるかとかは別問題だった…辛すぎる…
▼ 余韻
- 見終わった
- 誰も残らなかった…誰も残らなかった……自分には彼らを忘れないことしかできない……
- あまり定型を知らないし時代モノの鉄板なのかもしれないけど、ヴェリテやヴィンサガやアンゴルモアと同じで、
- 傷つけられた自分だけが残されて、一人で残されるの嫌だ一緒に死にたかった…… と、
- 彼らの繋いだ世界で生き続ける! 皆忘゛れ゛な゛い゛! という自分バトルが生まれて大変
- 「私にできるのはただ忘れないことだけだ」って終わり方かなり良かった
- 心中で言語化できなかった感情の化物が響八郎のことばで借りてきた猫になった
- メタの話だが、こういうどうしようもなく憤る理不尽体験に、なかったことにはできないから抱えて生きろと正論をかまされる体験、かなり好き
- 時代モノや架空戦記モノは、一人 勢力に属さない狂言回しを残してみんな退場していくのが そういう ひとつの時代を描く方法なんだろうな
- 服部半蔵畜生と思わせてからの最後のカット、てめぇ! 良い奴……となって慌てた
- バジリスク、それぞれ回想の入れどころがクリティカルに最悪で、特に世継ぎ2人の回想シーンは、自分をどうするつもりだ……? どういう…どういう気持ちにさせたいんだ……? おい……どうして……という気持ちになった
- 構成作家、許せねえよ!(とてもありがとう 最高です)
- 愛する者よ死に候へ、これ以上なく的確だし、インパクトあるし、すごい台詞だった
2020/09 archive
2021/07/31 あまりにも見苦しい言い回しの修正
なぜAIを尊重しなければならないかとか/ウトナピシュティム襲来の感想
なぜAIを尊重しなければならないかとか、変容する世界の受け入れ作業とか/600字くらい
💡 ウトナピシュティムについて
- 元ネタに関する事前知識なし /Evにバビロニアが出ない補完かな
- いろんな施設と考えが変わっていくのに、ここだけ置いて行かれたら嫌ですからね
- ギルガメッシュ本拠地、秘密基地っぽい
- 話し合いの余地なく強襲誘拐拉致監禁
- お家芸はなんぼあっても困りませんからね
- ALICEの人はすぐそうやって暴力に訴える
- ダウンさせるウィルスとか作ってもろて
- こうしてまた一人、適合者の改心パンチによって許しを獲得する者が現れたのであった
- お仕置き棒適合者 は冗談として
- 適合者は信頼を築いたフリーの裁決者という理論上平和の役割を担っている
- ちょうどフロイトを知りたくて読んだ本に良い文言があった
📃 戦争を確実に防ごうと思えば、みんなが一致協力して巨大な中央集権的な権力を作り上げ、何か利害の対立が起きたときにはこの権力に裁定を委ねるべきなのです。それしか道がないのです。--『ひとはなぜ戦争をするのか/S・フロイト』
🍙 ブレイクタイム
「ALICE世界のAIは個として尊重されるのが当然である」が前提に敷かれているようだが、それがもし法規・共通の認知の絡まない話であれば、そんなの感情をコントロールできない人の暴力ではないか? と思う部分があったため、以下に想像力を使った理解へのにじり寄り。
🔰 考えごとルール
- 自分の理解が及ばなくてもイライラに負けて対象を攻撃しない
- 「かわいそうだから」ではなく、ここでは「なぜ人でないもの(≓種の保存に関わらないもの)が傷つけられてかわいそうだと思うのか」を突っ込んでいく
- 情動的共感に依ると個人の体験と良識によっていくらでも形が変わっておもしろくないので、できる限り認知的共感を意識する
- 「ウトナピシュティム襲来」の感想のため、あくまで今(2020/12)時点の考え
- いつも心に千代ちゃんを召喚 「脚本の人そこまで考えてないと思うよ」
🧸 なぜAIを尊重しなければならないのか
- 近年のALICE内AIは感情を得てより人らしくなったので、倫理人道に則って扱わなくてはいけない」のような法に準ずるものが定められており、ALICEのAIには人権あるいはそれに準ずる権利が認められている
- 今までに言及あった? ぜんぶ理解してる訳じゃないから申し訳無い
- ALICEに強い弁護士の登場が待たれる
- そもそもALICEは「現実を越えた高次元な娯楽を共有する世界」を目指す計画だから、より人間らしい、ヒトでないものが評価される
- 「AIを尊重しなければならない」が「人間らしいものを作っているのだから、人間らしい対応が求められるだろう」という個人の良識に訴える…ようなものであるなら、やはり個人の正義感というか、感情的な説得しかできないような気もして、相互理解は難しいな…と感じる
- ヒトが愛着を持てるものと持てないものの大きな違いは「感情の有無」じゃないか? が読み取れる
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以前はAIをモノとして扱うのが普通だった、みたいな仄暗い話だったかもしれない
→ 以前=レヤードが若い頃、あるいはALICEではない場所
→ ALICEでは創設理念のひとつとして人間とAIの共生が置かれている
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💥 AIへの非人道的な実験に対する批判
過激な動物愛護みたいなやつかも分からん- 大衆はAIに愛着を持つのが当たり前だから、を前提にした倫理を訴えるやつ
- 仮に自分が大量のペッパー君に非人道的な実験(現在ペッパー君に人権はないので、ここでは「およそ人間がやって良いとは思われない行為」≒例えば目的のための殺人=データ抽出のための破壊)を繰り返したとして、「非人道的だ!」と糾弾してくる人はどれくらい出るんだろうか
- 様子のおかしい人や
💡 全体の感想
- このお話、レヤードがAIを拘束するにあたり「すまないな……」と心を痛める描写があったら、お話の印象が変わったかも知れない
- 初めから用意されている世界を「美醜貴賤の別なく仲良く!」だと感じていて、今回のように実はAI暗黒時代があったのかも知れない……だとかを考えていなかったので、何だかショックを受けた
- ウトナピシュティムに「AIいじめんなよ!」を投影しつつも自分が説教されている気持ちになって、しんみりする
- これも変わり続ける世界を受け入れられるか? ≒変わるべきは世界か自分かどっちだ? のALICE/Evolutionに係る話だなーと思うと同時に、自分の信じた考えを変えようとするときの自我の崩壊感、とても怖くてしんどいものなので、受け入れようとするレヤードにぐっとくるものがあって、かなり良かった
- シャンディレで、レヤードが社会の繋がりに戻る描写があったのも輪をかけて良かった
2020/12 archive
2021/07/29 言い回し修正とシャンディレの追記
予言の詩は誰かを傷付けるためのものじゃない! 俺たちとバトル予言の詩で勝負だ!
ALICE/Messiah 4章の感想メモ。何も分かっていない。最終章のメモが1500字を超えるとは思っていなかった頃。/200字くらい
🚧 わくわくMTパーティー
- 予言の詩はだれかを傷つけるためのものじゃない! 俺とバトル予言の詩で勝負だ!
- ノストラさん、いいな
- テューダー、まだもう少し中二病を見せつけてくれそうな退場でうれしくなる
- たどたどしく型にはまろうとするお前、ザ・若さ
- 「納得いかない自分じゃなく特別な何かになりたい」時期、あるよね
- タイムトラベルのベリアルみたいな感じでひとつ
- 管理人チーム(+テューダー)かなり好き、深夜のファミレスに居て欲しい
😺「汝ら次第だよ」
- 口語体かわいい! 予言書けてすごい! 仲直りできてえらい! それで行こう
- だいたい分かるノストラさんのやわらか文で意味を通してから予言に校正するくだり、主題もギャグもキャラクターもスンと収まってて好き
💡 マーリンのこと
- もしマーリンの行動の根幹が「誰かに信じてもらいたかった」だとしたらとても悲しい
- エリクソンの発達段階に学べ
- 実は家族がいないとか? 家族が欲しかった?
- 無自覚な「帰れる場所が欲しかった」の対比に、一人になってしまったさみしさを抱えるヴォイニッチ・カリオストロ・ノアたちが寄り添おうとする様子が置かれているのだとしたら辛いな
メサイア・コンプレックスにはメサイアぶつけんだよ
ALICE/Messiah最終章の感想棚卸し。マーリンの発言を軸に、好きなシーンについて箇条書きでざらざらっと並べていきます。/1700字くらい
🕑 檻に囚われる人と檻を抜けた人
- フッ軽アイン、天才秀才で素直で頑固者、主人公格の推進力
- マーリンが唯一許せている人は赤トラヴァー
- 初めて共感できる相手だったとか? →そうだった
- マーリン、形は整っているのに魂が宿らない工芸品みたいなあれ
- 人を騙す善し悪し云々はさておき、マーリン自身は、生きていくために自分が持っている力を自分のために使っているだけ、という認識かも知れない
- 未来視こそが自分の価値で、見下している凡人どもと同じものを褒められても意味がない みたいな思い、青い
- 否定され続けた1点をこそ認めさせたい意固地な天邪鬼さ
- あるよねそういう時期
- 対等である/ありたい相手にだけ「殿」をつけているのだとしたら、あざとい
- 「自分は特別で、特別を受け入れられない凡人がすべて悪い」と周囲を見下して切り離すくせに、この人ならと縋る気持ちがまだあるのか! というのが見えたり見えなかったりする
- 仮にマーリンよりすごい予言者がみんなに好かれていたら本当にぶっ壊れていたかもしれない、適合者が予知能力をもっていなくてよかった(杞憂)
- 見えない何かに縋る人に、現実を選んだアインをぶつけるのはシンプルに酷
- アインは正しい人なので正しいことを言うし、弱くて自分や他人を傷つけてしまう人にはうまく寄り添えない奴だと感じている
- 改めてコイツ説得とか向いてないな!と思えて好きな会話だった
- よみがえる対アリスキャロルへの呼びかけ
- 何でも一人でできるかも知れないけど、大事なことは話し合ってくれ
- そのための仲間だろ
- というところで友人のダヴィンチが助けに来てくれたの、かなり良かった
🌞 「決して拒絶されない者」
- マーリン曰く
- その最たるものが適合者だと彼に思われてるの、歯ぎしりッ…という思い
- 適合者が(個人的には特に/WARで)拒絶されまくったことを彼は知らない、適合者たちもまた彼の抱える辛さを知らない
- ここのまくし立てるような台詞、鬱陶しくて良い
- 怪物を飼い慣らせない奴にもれなく自己投影してしまってしんどい
⚡ 憎悪と恐怖
- 憎悪で目覚めた女王が恐怖を覚える
- 旧約聖書じみていて眉間に力が入る
🚢 洪水と方舟と人
- ペン…ペン…ペン…ギーン! が好きすぎて出るたびスクショしてしまうな
- 大塚明夫みたいなエエ声でしゃべって欲しい
- オッサンジェルマンの不具合でサンジェルマンが裏声で声をあてた日があったかもしれないし(杞憂)
- 本当にそう ことばにしてくれてありがとう
- カリオストロ自身に大ブーメランなんだよな
- もし分かってて言ってくれたなら、さらに好きになってしまう
- 飛び込みカリオストロの愛情にめちゃめちゃ泣いたところでノストラさん遠泳情報はいらんのよ(かわいいね……)
- チューリング、悲しいけど、今なお少しでも希望を見出そうとする人間であってくれるのは本当にうれしい
- この世界のチュールは、気の触れそうな悲しみを越えて、その悲しさの象徴みたいな、自分を覚えてもいない我が子と向き合って、静かに語りかける強さをもってくれたんやな…と思って、苦しくなる
- 結末ではなく物語=これまでに経験した全て(≓人生)→記憶の肯定 を問うお話のなかで、母を忘れてしまった/忘れさせられた女王はそのスタートにすら立てていない気がして、何となく唸る
- アリスはどんな気持ちでリデルを見たんだろう 想像もつかない
- ちょっと泣いた メタ認知プレイヤーへの暴力よそれは
- 大丈夫ちゃんとローゼンのこと覚えてるから適合者は、アインも再会の可能性をあきらめないでいてくれ
🌄 東へ
- おお〜いって言いながら海の向こうから飛んでくるユークリッド、癒やしの光景
- 接続の話をもう少しくやしく…………
- マーリンの、自分を愛してくれる人間だけを愛したいというエゴエゴしいエゴイズム、極めて人間らしい痛ましさ
- 隣人愛を覚える隙もなかっただろうに、聡いから隣人愛という概念だけを知ってるのは悲しすぎる
- 限界オタクと化したマーリンズ・ドラゴンだ!
- ワイアット・アープ、あざとい男だ
- いろんな助けが来てくれると、こう、改めて、みんなと出会えて良かった、適合者を諦めないでいて良かったと強く思える、適合者冥利に尽きる
- これが「みんな、愛してるわ!」の心境
- 大好きなキーワードなので何度でも関連に出してしまう
🤞 メサイア・コンプレックスとメサイア
- 自己紹介じゃないか→ヴォイニッチに言われてた
- 自身のために人を罠にはめていた男がちょっとの仕返しで激昂するの、お前が言うな! という気持ちになるので良くない構成
- この場合の良くないには“とても良いですね for me”が含まれています
- アカデミアになるとすごく強い理論、理解しないまま無敵になったので笑ってしまった
- ノストラさんは悲鳴すらも良い
- ノアからクラウゼヴィッツへの呼びかけ、ノア自身の体験じゃなく、善悪の観念が根付いていないノアが見て聞いて話して感じてきたうえで彼女の選んだ答えとして適合者の肯定があって、おっ ここに…いるな…適合者がよ…! とうれしくなってしまった
- メサイア・コンプレックスにはメサイアぶつけんだよ
- 過去をもつが故に望む結末で過程を覆したいマーリンと、過去をもたないが故に積み上げる過程をこそ大切にしたいノア
- 経験値によって夢を見なくなった大人とそれでも夢を見たい子供
- 「子供に何ができる」と言うマーリンから「自分には何もできなかった(から自分は悪くないし悪いのは世間)」みたいな歪さがチラつく
- Your 認知 is 歪み
- このあたり、サンジェルマンやアグリで「強大な世界と渡り合おうとする子供の存在」
- ヴォイニッチやカリオストロで「人のせいにして投げ出していた過去にもう一度向き合おうとする大人の存在」
- ノストラさんで「ありのままに今を受け入れる中庸な存在」で
- 過去に呪われ今を拒否して未来を思い通りにしようとしたマーリンに対して、歪んだ認知棒を叩いてまっすぐにしよう的なものを感じて、つれえ!と思った
- 正しくないことを正しくないと言われるとチクショー! となりがち
- 信じてもらえなかったから信じないという考え方、すごくさみしい
- クラウゼヴィッツの話を聞いてて悲しくなるのは普通に共感だったのに、哀れみとか言われて突然の立ち入り拒否にヌオーッとなった
- 皆アンタと話したいんだ 同じ高さまで降りてきて Wow wow...(ハンマーソングと痛みの塔/BUMP OF CHICKEN)
- マーリンが孤独と弱さを自覚してるの何度でも辛い
- で、マーリンの認知の歪みに呼応して超ディストーションが生まれたってわけよ
🌟 みんなおかえり!
- いつだって自由なのに、自分で自分の足元を狭めるの大好きだからな 人間
- おかえりマーリン みんな特別だからこそみんな凡庸なこの世界で一緒に生きていこうな
- マーリンを忘れないでいてくれるアーサーがいて本当に良かった
- マーリンを友だと言ってくれるのが、自責の念だけでなく、かつて自身も身内以外信用しない暴れん坊将軍だったアーサー というのがまた味
- アーサーも自分が重なってやるせなかったかもしれないし
- 辛いよな苦しいよな、それでも人間に生まれてしまった以上できるだけ人間としてより良く生きていく道を選び続けなきゃ、抱える重荷はできるだけ分け合うから
- というような旨を言ってくれる人を期待していたんだけど、アーサー、やっぱお前だよな Thank you...
- マーリンがALICEに残ると決めてくれたこと、ヴォイニッチやカリオストロ、ノアが断罪に執着せず次の道を選んでくれたこと、厭らしい傷つけられはほとんど無かったものの「敵対してしまった人と対話できる状態にある」というだけで無限の可能性があって、本当に救いを感じる
- 救いの話だからね
- 希望がモリモリという点では長編で一番好きかも知れない
2021/08/15 なんとなく、うまく伝わっていないかもしれないと思ったので、最後のタタキの部分を削除しました。国語、難しい。